ある日、秘境に暮らす日本人を取材したTV番組を観た。
ある人は家族4人でアルゼンチン(?)の奥地で、電気・水道・ガスのない場所で暮らしていた。
川の水を汲み、火は薪で暖を取り、料理をし、風呂を沸かす。
夜になったらろうそくの明かりを灯していた。
次に現れたのは、元看護士の日本人女性。ジャマイカに旅行中に出逢った男性と結婚した。
自宅の二階をゲストハウスにし、一泊二食付きで3000円で営業している。
ご主人はジュースやお菓子などを販売する小売店をしていた。
そんな中、番組の調査員としてKという女優が彼女らの村へやって来る。
そして、森へ入ってはサトウキビを採ったり、南国のフルーツを棒で突付いて落としたり、川へ行って大勢で川エビを捕獲したりしていた。
村人の楽しそうな様子は半端なかった。TV越しに観ているだけで元気になった。
みんなで採って、みんなで分け合っていた。
また川エビは、売ればみんなの収入にもなるのだが、日本から来たKにまた来て欲しいからと言って、みんなで食べることにした。
この映像を観た時、自分はこんな世界に暮らしたかったのだと気づいた。
人々が協力しながら、助け合って、分け合って、笑い合って楽しく過ごす。
そんなコミュニティーが理想だったのだ。
私の理想郷は遠くジャマイカの町に存在していた。
そんな街を、私たちの住む日本から創造していこうと決めた。
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